(書評)シンプルな生き方を目指したい「ミニマリストな暮らし方」(著者:すばる舎編集部)
シンプルな生き方って、いいやん?
Ⅰ.概要
ひとり暮らしから家族5人まで。総フォロワー数、31万人超。『手ぶらで生きる。』(サンクチュアリ出版)の著者ミニマリストしぶさん、 『ミニマリスト日和』(ワニブックス)の著者おふみさん、 『ふたり暮らしのつくり方』(すばる舎)の著者saoriさんも登場! 人気インスタグラマー&ブロガー21名による、必要最小限のもので心地よく暮らすためのアイデア集。時間、健康、お金…。人生の優先順位を見直すヒントが満載。衣食住にまつわるムダのない考え方や、持つ基準、持たない基準など、時間と心の「ゆとり」を確保するための工夫を、多くの写真を交えてご紹介します。(AMAZONより引用)
Ⅱ.シンプルに生きたい
20代は欲に支配された時代だったと、30代になって思う。
買いたいものは買い、やりたいことはやり、食べたいものは食べた。それはそれで個人的にはいい経験だったと思うし、今の自分の形成に必要だったと思う。
でも、30代となった今、そういう資本主義的な生き方が正しいのかと言われれば、違うと思うようになった。
20代の頃やりたい放題してきたので、正味な「欲」は薄くなってきた。
特に物欲に関しては本当に減ったと思う。
でもその代わり、生活の「質」に関して考えることが多くなった。
人間に必要なのは衣食住というが、最近は特に「衣」を除いた「食」「住」に関して考えることが増えた。
その中でも、「住」に関してはミニマリスト的な思考を考える様になった。
Ⅲ.本当に必要なものだけで生きる
私は昔片付けがとても苦手で、所謂汚部屋の住人だった。
増殖する物欲に対して、部屋の収納スペースが収まっていなかったのである。しかし、物欲が収まってくると、次第に汚部屋は治っていった。
そして今に至っては、可能な限り物をもたない生活を目指す様になった。
ただし、本格的なミニマリストを目指しているわけではない。
例えば、本に関して言えば私は今でも躊躇なく買っている。
漫画に関しては全てKINDLE端末を使うようにしたが、活字の本(参考書、実用書)に関しては今でも紙の本を購入している。個人的な感想だが、暇つぶし程度の情報ならスマホの画面で読むのに必要十分だが、本格的なインプットを行う際は、やはり紙の本の方が集中できる気がする(古い人間なのかもしれない)。
ミニマリストは究極までモノを持たない生活を示すのだろうが、私の場合は「必要ないものは極限まで減らし、必要なもだけ所有する」スタイルを目指している。
Ⅳ.複数のミニマリストの生き方を学べる
話を本の話題に移すが、本誌では複数のミニマリストの生活を学ぶことができる。
その生き方は、ひとえに「ミニマリスト」といっても千差万別である。極端なモノを持たない生活を目指す人もいれば、私の様な所有の選択を行うような生き方もある。
ただ一つ共通化することは、「シンプルな生活」を求めているという点だろうか。全体的な傾向として、モノを持つことで発生する「ストレス」を嫌う方が多い様に感じる。
シンプルな生活を心がけることで、本当にやりたい事に注力したり、心に余裕をもちたいという思いを読み取ることができる。
Ⅴ.総評
ミニマリストというと、ある種「病気」と揶揄されれることもある。
実際なかなか理解しがたいレベルでモノを持たない生活を行う方もいるが、それはごく一部である。ミニマリストという生き方は、本質的なところで、日本人に馴染み深い「禅」の精神なのではないだろうか。
本書では多くのミニマリストの考え方を学ぶことで、より実践的な「ミニマリスト」像を考えることができる。
新年を迎えるにあたり、よりシンプルで必要なものを選択した生き方を実践していきたいと思う。
(100書評チャレンジ:47/100冊)