雨の日の大人たちは

「100食」「100本」「100冊」「100記事」をテーマに、ダウナーなアラサーが日記書いています。

【6/100本】残穢よりも面白いかも? 「鬼談百景」

 個人的には残穢よりも面白いかも。

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 Ⅰ.残穢とのタイアップ?

 鬼談百景の原作も、残穢と同じ小野不由美女史です。同時期の映像化から察するに、おそらくは残穢のタイアップの意味を込めての映像化なのでしょうが、いかんせん、こちらの方が面白いかも、と思う作品が幾つかありました。

amenoh.hatenadiary.jp

 

 

Ⅱ.ショートホラー作品としてはピカイチ

 10分程度の短いホラーフィルムは、「新耳袋」を代表として人気のあるジャンルです。それゆえ傑作も生まれる一方で、駄作も非常に多いのですが、この「鬼談百景」はどうして中々、出来のいい作品が多いです。

 その中から特に良かったものをピックアップすると…

 

①赤い女

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 赤い服の女が学校を徘徊している、という怪談話を友だちに語った、その後。町では赤い女の姿がたびたび目撃された。しかし、その正体は、誰も知ることがなかった。

  本作で一番怖いと思う一作。「怪異」なのか「狂人」なのかよく分かりませんが、それがまた怖さをぐっと増しています。でもこの「赤い女」、何処かで見たことあるようなと思ったら「コワイ女」に出てきた彼女にそっくりなんですよね。パクリかな?

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②影男

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 孫の面倒を見ていた祖母の話。昼下がり、孫を寝かして、うたた寝をして庭のガラス戸が叩かれる音で目を覚ますと、黒っぽい、影のようなその男はいきなり襲いかかってきた。

 理不尽系に弱いですね。全く因果関係がないのですが、ある日突然降りかかる系の怪異が苦手です。だってもしかしたら、自分にも降りかかるかも、って思っちゃうじゃないですか。

 

③尾けてくる

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 学校から帰る女子生徒。その道すがら、木立に立っている人影を見かける。その男は林に身を潜めこちらを窺っているように見える。助けを求める女子生徒だったが…。

 この男の役者さん、いい具合に気味が悪いです。いや、そういっちゃうのは失礼なのかもしれませんが…。完全に余談ですが、「不安の種」に出てきたこの男にそっくりだと思うのは私だけでしょうか。

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 以上、この3篇は個人的には大当たり。それ以外も面白い(怖い)んだけど、この3つは抜きんでてる感じがしますね。

 

Ⅲ.総評

 最近「新耳袋」も殴り込みばっかりで短編ホラー出さなくなったので、こういうの作ってくれると非常にありがたいです。分かりやすい分、複雑怪奇な「残穢」よりもこっちの方が好き、という人も多いんじゃないでしょうか。

 残穢と共に、どちらも好評レンタル中です。最近蒸し暑くなってきましたし、納涼の意味で見るのもいいんじゃないでしょうか。

 

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