ゲーム・オブ・スローンズやピクセルで公演した、ピーター・ディンクレイジの演説が良い。
ある意味とても印象に残る役者でしょう。小人症患者であり、現在46歳でありながら彼の身長は135センチしかありません。しかしながら役者として、遅咲きながら今彼は静かなブームを巻き起こしているのです。
そんな彼が、2012年に母校ベニントン大学で行ったスピーチが非常に印象に残るものでした。
俳優のPeter Dinklage(ピーター・ディンクレイジ)氏が、母校ベニントン大学で行った卒業スピーチです。俳優を目指し、6年の下積み生活を送った末、初めてプライドを捨てる覚悟をしたという。それがきっかけとなり人生が好転した彼が、失敗する許可を自分に出すことの大切さを語ります。
全文を読んでもそれほど長くないので、内容に関しては割愛します。
私がこのスピーチを読んで興味深かったのが、この一文です。
皆さん、真の自分に出会うために向上心を持って生きてください。「こうであると定義付けされた瞬間」などというものを、追い求めないでください。そんなものは絶対に訪れません。
プライドを持って食えない役者業をやっていたピーターは、29歳の時に決意してプライドを捨て、商売としての役者業をやろうと決意しました。それまで彼は「役者になる」という瞬間を追い求めていたのですが、それは空虚の中でありもしない夢を掴もうとしていただけなのかもしれません。
僕は社会に出てから、自分で自分に失敗することを許可するまで、長いこと待ちました。皆さんにお願いがあります。世の中に許可などは求めないでください。「自分にはもう資格があるんだ」などと申し開きをする必要だってありません。見せればよいのです。実行すればよいのです。
彼が29歳の時にしたことは、瞬間を待つことをやめ、自分で決断することでした。それによって、彼の今日の役者業としての成功は決まったのでしょう。正に彼は成功を待っていたのではなく、自ら掴んだのかもしれません。
自分の人生を振り返って、自分がいかに「待っている側」の人間なのかを感じます。きっとここでこうしていれば、人生はそれなりに上手くいくのだろうと感じ、訪れもしない栄光を夢見ているだけなのかもしれません。
何かをするにあたっても、誰かに許可を求めているのかもしれません。農業をやってみようか、という思いだって、他人のアドバイスで二の足を踏んでいる現状を鑑みると、私は29歳までのピーター・ディンクレイジなのかもしれません。
第二次世界大戦ドイツに「エルヴィン・ロンメル」という英雄がいます。電撃戦を得意とし、北アフリカ戦線ではイギリスをあと一歩まで追いやった名将です。彼はナチスドイツ政権下でありながらSSに所属することを拒み、最後はその影響からかヒトラー暗殺疑惑をもたれ服毒死を余儀なくされます。
彼の名言に「自分の人生は、自分で演出する」というものがあります。
自らの人生を決定づけられる人間は自らしかいないのであり、自らでなければいけないのです。
当たり前のようであり、当たり前ではないのかもしれません。貴方はしっかりと自分の人生を歩んでいるでしょうか。