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雨の日の大人たちは

「100食」「100本」「100冊」「100記事」をテーマに、ダウナーなアラサーが日記書いています。

【15/100本】清く正しいB級ホラー映画「カルト」

 これぞ、日本の古き良きB級映画。

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 Ⅰ.あらすじ

 凶悪な怨霊VS.最強の霊能力者! そのバトルの結末は! ?人気タレントのあびる優、岩佐真悠子、入来茉里の三人は、ある母娘の除霊番組のレポーターを務めることになる。だがそこには想像を超える恐ろしい霊が巣食っていた。除霊に訪れた霊能者たちは次々と倒れるが、娘の美保に憑いた霊は取り除くことができない。遂に最強の霊能者NEOがこの除霊に臨む! 一体この家を恨む真の呪詛者は誰なのか?霊との戦いでNEOは勝利することができるのか?

 

Ⅱ.ネオかっこよすぎ

 この映画は前半と後半で、ある意味全く違う映画になります。

 本作品はモキュメンタリー作品なのですが、白石監督でモキュメンタリーといえば、「ノロイ」を思い出しますね。

amenoh.hatenadiary.jp

 

 但し、この映画はノロイとは圧倒的に違う何かがあります。

 そう、それは最強無敵にて傍若無人、唯我独尊にて最強な寺生まれのTさんこと超霊能力者ネオの存在である…!!

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Ⅲ.ストーリー

 ざくっとストーリーを言うと、心霊番組の企画として、心霊現象に悩む母子家庭にあびる優、岩佐真悠子、入来茉里が取材を行う。そこで雲水という除霊師と共に除霊を行うのだが失敗、その師匠龍玄と再度トライするのだがまたも失敗。

 そして龍玄師匠から紹介されたのが、最強の超霊能力者ネオである。ネオの素晴らしい霊能力により母子にとりついていた悪霊は見事退散、しかもその原因であるカルト教団の存在を明かし彼らの壮大な計画を知り、ネオが一言いうのである。

 「本当の戦いは… これからだなぁ!」

 

 これで終了である。

 そうこの映画、まさかのジャンプ的打ち切りエンドなのである。数多く映画を見てきた私ですが、ハッピーエンド・バッドエンド色々な結末のエンディングを見てきた中でジャンプ打ち切りエンドは初めての経験である。もうね、馬鹿かと、阿保かと。これを作った白石監督は何を考えてこんな脚本にしたんだと、最高じゃないかと。

  しかし、何はともあれ際立った存在感を放つ超霊能力者ネオが居てこその本作。彼が居なければこの作品は駄作になり得たし、いやそもそも彼が居なければこの作品は成立しないのである。

 

・素晴らしき超霊能力者ネオの名台詞

・「知らねえの? 映画、マトリックス知らねぇのか?」
・「うーん、何だろうね?」
・「俺は俺を信仰しているよ」
・「神とか仏とか、馬鹿馬鹿しいよね。馬鹿馬鹿しくない?」
・「別に。ふーんて感じ」「ふーんて感じなんだよ、実際」
・「呪詛返し、されたくねぇよなぁ? 出てくだろ?」
・「いや、結構面白かったよ?」
・「ほぉ…、面白れぇ」
・「本当の戦いは、これからだなぁ!」

 

 前半は実録系Vホラーの体を成していた本作が、ネオが出てきてからハイパーネオ無双タイムへと突入していくのである。

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 その姿はまさしくヒーロー、寺生まれのTさんを彷彿とさせる。はっきり言えばこんな強力な霊能力者を出すのは「心霊系ホラー映画」としてはご法度なのである(実際、誰か巨匠がモーゼスの十戒のようにそれを語っている)。そのご法度をぶち破り流星のごとく出現したヒーロー・ネオ。ノリは完全に特撮系のヒーローである。

 

Ⅳ.前半と後半のギャップ

 この映画、ネオ出現以前と以降で丁度半分ずつの構成となっている。

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 ネオ出現以前においてはキチンとホラーの体を成し、伏線や強力な呪いの怖さをアピール。そしてネオ出現以後は、それを怒涛の勢いで回収・退治していくという非常に分かりやすい構成となっている。そう、つまりこの映画の全てはネオ以前と以後に分けられる(キリストかよ)

 龍玄という中々強そうな霊能力者までやられてしまい、視聴者的にはどうなるんだと絶望している中からのネオ登場、そして怒涛の解決ラッシュは視聴者にカタルシスを感じさせるには十分である。突拍子もないようなストーリーと思いきや、意外と伏線もキチンと張っており練られた作品であり、白石監督の力量をうかがわせる一作である。

 

Ⅴ.これとよく似たのが

 しかし皆様、これとよく似た作品があるのをご存知であろうか。

 そう、同監督作品の「貞子VS伽椰子」であり、ネオと対を成のは霊能力者コンビ、常盤経蔵と珠緒である。

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 しかしこの両作品は本当に似ている。前半はキチンとしたホラーを描いた後、後半は最強霊能力者が出てきて怒涛の解決ラッシュである(まぁ貞子vs伽椰子は常盤敗北していますが…)。

 この霊能力者、何方もキャラが兎に角濃い。常盤もネオも、どっちもこのキャラでスピンオフ何作か作れるレベルである。むしろ「ネオ vs 常盤」をやってほしい。絶対映画館で公開初日に見る。

 

Ⅵ.今後の白石監督の動向は

 白石監督の次回作は、不能犯という漫画原作の作品になる模様。この監督は自由にやらせた方が良い味出すと思うのですが、原作付きとは残念。

 それよりも「カルト」の続編を個人的には出してほしいのですが、そこんとこどうなのでしょうか監督。クラウドファウンディングするのであれば、一口くらいは参加させていただきますのでどうか…。

 

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