雨の日の大人たちは

「100食」「100本」「100冊」「100記事」をテーマに、ダウナーなアラサーが日記書いています。

【24/100冊】Q&A方式で事件の真相に迫る「Q&A」

 久々に恩田陸の作品を読みました。

f:id:amenoh:20170317235208j:plain

 Ⅰ.あらすじ

 これからあなたに幾つかの質問をします。ここで話したことが外に出ることはありません――。
 2002年2月11日(祝)午後2時過ぎ、都内郊外の大型商業施設において重大死傷事故発生。死者69名、負傷者116名。未だ事故原因を特定できず――。次々に招喚される大量の被害者、目撃者。しかし食い違う証言。店内のビデオに写っていたものは? 
 立ちこめた謎の臭いは? ぬいぐるみを引きながら歩いてた少女の姿は? はたして、これは事件なのか、それとも単なる事故か? 謎が謎を呼ぶ恩田陸ワールドの真骨頂!

 

Ⅱ.恩田陸ワールドとは何ぞや

 私の中での恩田陸といえば、「六番目の小夜子」や「夜のピクニック」等の青春ミステリというイメージが強いです。そんでもって、どちらの作品にも言えますが温ーい感じのミステリですね。

 同じく青春ミステリを得意とする米澤穂信は、割と起承転結がはっきりとしておりオチもキチンと練られているのに対して、恩田陸はその辺りボヤーっとしているといいますか、煙に巻かれていると言いますか。

 Q&Aもそんな感じの作品でしょうか。

 

Ⅲ.微妙な謎解き要素と、唐突なラスト

 題材は凄くいいですよね、原因の分からない大規模な死傷事故。

 食い違う目撃条件と、不審な行動を犯す複数人。組織的な犯行なのか、偶発的な事故なのか。それを複数人のインタビュー形式で解き明かしていく。個人個人の点でしかない事象が、繋がり線となる事で全貌を明らかにしていく。

 …とかいうストーリーじゃなかったぜ!

 いや、途中まではそうなんですけどね。でも、結局オチは全部ラストに持っていかれます。そしてそのラストが突拍子もないものなので、それまでのインタビューって一体何だったの…という感じに。

 これと似たような作品に、宮部みゆきの「理由」がありますけど、完成度としては理由の方が断然高いですね。理由の模倣犯ですね。

理由

理由

 

 

 題材は良かったのに、作者が上手く調理できなかった典型例じゃないでしょうか。次回作に期待。