雨の日の大人たちは

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【31/100記事】「ゴッホとゴーギャン展」に行ってきました

 ゴッホは分からぬ。

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  10月の頭から、東京都美術館で開催されています「ゴッホとゴーギャン展」に行ってきました。個人的には特別ゴッホが好きという訳ではないのですが、お勉強のため。

 

Ⅰ.展示会の内容

 テーマとしては、ゴッホとゴーギャンが共同生活を行った事に触れ、その期間が彼らの作風に与えた影響と、その近辺の作品を取り扱っている。また、ゴッホがミレーから多大な影響を受けたことからか、ミレーの作品や、また同時期の印象派の作品を多く取り扱っている(まぁ作品数の水増しだろうが)。

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 被写体としては、ミレーの影響を受けてか農村の風景や農民を描いたものが多い。とはいえ、作風としてはミレーのような繊細さよりもむしろ大胆さが前面に押し出されている。ゴッホの絵の特徴である「厚い塗り」も、作品を見れば分かるだろう。筆で描くというよりも、むしろキャンパスに絵具を乗せているかのような厚い塗りは、絵に存在感を与える。

 

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 ゴーギャンと言えば、「タヒチの女」等のポリネシア人を描いた作品が有名だろう。今回の展示会にも、それらを描いた何枚かが出展されている。ゴーギャンと言えば、ポスト印象派として「象徴主義」という、写実主義と表現主義の中間のような作風が有名だが、今回の展示にはそういった作品は来ていない模様。

 

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Ⅱ.感想

 所謂ポスト印象派と呼ばれる世代の二人。特にゴーギャンの作品に関しては、次に続くフォーディズムやキュビズムのような、写実主義にとらわれない絵画への繋として印象深いかもしれません。

 しかしながら、個人的にはこの二人の絵は退屈です。印象派のような、はっとした風景描写も無ければ、バルビゾン派のような清貧とした農村社会の構図もない。かといって、キュビズムやシュールレアリスムのような大胆な構図や見るものをハっとさせるようなインパクトもない。この展覧会を見に行くのであれば、国立美術館のダリ展でポルト・リガトの聖母を見た方がハっとさせられた方が良いのではないか。

 

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 まぁ完全に好みの問題なので、好きな人には好きなのかもしれませんが。私自身の絵画のストライクゾーンも狭いですし、知識も浅いので、本当はゴッホやゴーギャンは凄いんだぞ、と言われればそうなのかもしれません…。

 個人的には、彼ら二人よりも同時期の画家として紹介されたシャルル・アングランや、カミーユ・ピサロ、コローの絵の方が印象に残っています。

 

 ゴッホとゴーギャン展は、12月まで東京都美術館にて開催されていますので、お時間あり彼らの絵に理解のある方は足を運ばれてみてはいかがでしょうか。

www.g-g2016.com