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雨の日の大人たちは

「100食」「100本」「100冊」「100記事」をテーマに、ダウナーなアラサーが日記書いています。

【29/100記事】新海誠は、「ほしのこえ」の夢を見るか

100記事 SF アニメ コラム 映画 考察

トピック「君の名は。」について

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  さて、季節は秋へと移り変わろうとしています。

 秋深き 隣は何をする人ぞ、と芭蕉も申しております。最近は私の周りも色々とアクティブな動きをする人が多く、ただ休日に惰眠を貪り、時間を消費するだけの自分としては非常にいたたまれない日々を送っております。

 

Ⅰ.「君の名は。」

 先日シンゴジラを見て、間違いなく今年最高の邦画はシン・ゴジラだろうと思っていたのですが、ここにきて興味を引く作品が出てきている。

 というのが、新海誠の「君の名は。」

 何だかスマッシュヒットを飛ばしているようで、yahoo映画では星4.5と非常に高い得点をマークしている。新海誠といえば、まー背景屋さんというか、pv屋さんというか、もっと言えば冒頭の情景的で謎めいた語りでぼーっと作品を作ってるような、そんな監督なのですが、それがガラっと作風を変えてきたのが今作品。

 「星のこえ」やら「雲の向こう、約束の場所」あたりを作ってた時は「おー、随分と背景のきれいなアニメだなぁ」という感想しかなかったのが、「秒速5センチメートル」でスマッシュヒット。次の「星を追う子供」「言の葉の庭」は不振となり、そしてここにきて「君の名は。」。pvだけしか見てないけど、本当に作風がガラリと違う。

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 「雲の向こう、約束の場所」や「秒速5センチメートル」で見せたような、「キミとボク」というセカイ系をベースとした独特な新海ワールドを重修しつつも、よりエンタメ性の高い作品へとシフトしている。

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 まぁ普通に考えれば、前作2作品の失敗でのっぴきならなくなった新海が、お金稼ぎのために作った作品というのが妥当な見解だろう。制作委員会のメンツを見ても、そうそうたるメンバーである。

 以前の記事でふれたように、今の邦画業界においてアニメーションや漫画コンテンツはお金になります。

amenoh.hatenadiary.jp

 

 とはいえ以前はジブリ1強だったのが、宮崎駿の引退とジブリの迷走に伴って、群雄割拠の時代へと突入している。その中でも、名前で金が取れる監督といえば、サマーウォーズで頭角を現した細田守や、シンゴジラで実写もイケることを証明した庵野英明、そして新海誠の3人だろう。しかし興行収入の面でいえば、新海誠は他2人に比べて一歩遅れている。

 だが、前述二人の監督の前途も危うい。いつ完成するんだエヴァンゲリオン庵野英明に加え、細田の「オオカミ子供~」「バケモノの子」の評価はイマイチだ。そうした理由から、第三の矢として新海誠に話が持ち込まれても不思議ではない。映画業界の思惑が、新海誠に3度目のチャンスを運んできたわけである。

 

Ⅱ.本当に面白いんだろうか

 新海誠の作品は、とにかく「キミとボク」というセカイ系に尽きる。「関係する2者の対話が、やがて世界を変えていく」というジャンルは、1990年代後半のライトノベルブーム及びエヴァンゲリオンブームにより発達した。特に「雲の向こう、約束の場所」ではそれが顕著に表れており、新海誠の作風を代表する作品となっている。

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 「秒速5センチメートル」「言の葉の庭」では、このうちの「世界を変える」という部分は除かれたものの、「キミとボク」という関係性は常に固持されてきた。これは映画だけでなく、野村不動産の「だれかのまなざし」やZ会の「クロスロード」のような、商業的な短編作品でも一貫しているのだから大したものである。

www.youtube.com

 ということで、ある意味「セカイ系の大御所」とも言える新海誠であるが、ぶっちゃけアラサーにもなると「セカイ系」はキツい

 詰まる所、セカイ系とはご都合主義の塊のようなものである。普通ね、世界は男と女の二人では変えられないんですよ。会社で仕事をしていると、1つのプロジェクトを行うにも色々な部署が連携して、一つの結果を出す訳です。ある意味事務用品の赤ペン一本買うにも、様々な関係部署が関連しているわけです。それを二人だけで解決しようとか、世界は赤ペン以下か、と思うわけです。

 因みにそういうのを描いたのが「シン・ゴジラ」。個の力でなく、全体の力によりゴジラという天災に立ち向かっていく様は、セカイ系確立の一翼を担った庵野秀明とは思えない作品でした。会社勤めの人間としては、二人で何かを成すセカイ系よりも、チームワークを駆使してプロセスを踏んだうえでの成功を描いたシン・ゴジラの方が胸に来るわけです。

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Ⅲ.まぁ未見だから
 YAHOOのレビューとかを見ると、学生っぽいのが多いなーと感じます。そう、きっとこの作品のメインターゲットは学生なのでしょう。高くて大学生で、社会人はターゲットにしていないんじゃないでしょうか。

 ていうか昨日見に行こうかな、と思ってレイトショーの時間に映画館に行ったんですが、見事に高校~大学生しかいませんでした。アラサーの僕、完全に場違いです。ここまで客層違うと、オッサンがプリキュアの映画見に来てるのと同じです

 ということで、見るのであればDVDレンタル開始したときか、人のいなさそうな平日のレイトショーかなぁ、と。

 

www.kiminona.com