雨の日の大人たちは

「100食」「100本」「100冊」「100記事」をテーマに、ダウナーなアラサーが日記書いています。

【11/100記事】今年読んでグッと来た漫画5選

 男はいつまでも漫画が好きなのです。

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  物心ついてから漫画だけはずーっと読んでます。もう何百冊読んだのか分かりませんが、ゲームは辞められても漫画だけはずーっと続いています。今年も何冊も読みましたが、その中でもお勧めの作品を5作ご紹介したいと思います。

 

Ⅰ.東京タラレバ娘

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 「タラレバばかり言ってたら こんな歳になってしまった」そんなにイケていないはずじゃないのに気づいたらアラサ―になっていた倫子。6年後の東京オリンピックまでには結婚したいと思うけど…。東村アキコの女子に対する鋭い視点と笑いがさく裂する最新作!!

 アラサー女子の恋愛と仕事をテーマにした作品。海月姫や主に泣いてますの作者である東村アキコの独特かつ繊細な世界観が活きた一作。最近4巻が出たばかりなので、今から話を追いかけたい人にもお手頃。2014年「この漫画が凄い」オンナ編2位ランクイン作品。

東京タラレバ娘(1) (Kissコミックス)

東京タラレバ娘(1) (Kissコミックス)

 

 

Ⅱ.イムリ

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 支配民族「カーマ」は戦争によって惑星ルーンを凍結させ、隣星のマージへと移住した。それから4000年後、過去の戦争の記憶は風化し、カーマは他者の精神を侵犯する能力を用いて、奴隷民「イコル」を最下層とする階層社会を形成していた。ルーンの氷が溶け始め、カーマ達はかつてかつて古代戦争を争い、4000年の氷河期を経てその記憶を忘れ去った原住民「イムリ」の住む母星、ルーンへの移住を始めていた。

 ビームコミックで連載中のSF漫画。序盤にしっかりと土台を組立て、中盤以降の盛り上がりは必見。階級・差別、そして自己をテーマとし魑魅魍魎が渦巻くカーマ上部の権力闘争を描いている。

イムリ 1<イムリ> (ビームコミックス)

イムリ 1<イムリ> (ビームコミックス)

 

 

Ⅲ.ダンジョン飯

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 待ってろドラゴン、ステーキにしてやる!  九井諒子、初の長編連載。待望の単行本化!
 ダンジョンの奥深くでドラゴンに襲われ、金と食料を失ってしまった冒険者・ライオス一行。再びダンジョンに挑もうにも、このまま行けば、途中で飢え死にしてしまう……。
 そこでライオスは決意する「そうだ、モンスターを食べよう! 」スライム、バジリスク、ミミック、そしてドラゴン!! 襲い来る凶暴なモンスターを食べながら、ダンジョンの踏破を目指せ! 冒険者よ!!

 イムリと同じくコミックビーム掲載作品。最近人気の「飯」を扱った作品でありながらも、ダンジョンというファンタジー要素を扱った異色の作品。面白いところはダンジョン内の「生態系」を取り扱った点。ドラクエやFFで見たことのあるようなモンスターが、現実の動植物と同じように生態系を持ち、食物連鎖を作っているのが秀逸。こちらも2015年「この漫画が凄い」オトコ編1位受賞作。

ダンジョン飯 1巻 (ビームコミックス)

ダンジョン飯 1巻 (ビームコミックス)

 

 

Ⅳ.潰談(他伊藤潤二作品)

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 鬼才・伊藤潤二が恐怖の果ての戦(おのの)きを描く“シリーズ闇の声”、第2弾!! 恐怖、憤怒、悲哀、戦慄――人間心理の襞を余す所なく活写する、魅力的なアンソロジー!! 絶望と哀しみとブラックな笑いが織り成す様々な人生模様。「双一前線」「双一の愛玩動物」「合鏡谷にて」「幽霊になりたくない」「蔵書幻影」「闇の絶唱」「潰談」収録。

 ホラー漫画界の大御所・伊藤潤二の作品集。1話完結型の作品であるが、最初の二作品は連作であり、他の作品集にも同様の登場人物を扱った作品がある。この本に関わらず、伊藤潤二の作品は短編ながらも非常に上手くまとまっており、「奇怪さ」「恐怖」は勿論のこと「コミカルさ」も我々に与えてくれる。エンターテイメント性の高い一冊である。

新・闇の声 潰談

新・闇の声 潰談

 

 

Ⅴ.僕だけがいない街

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 雛月を救う事は出来たのかもしれない。ただ、事件はまだ解決していない! 親友・ケンヤとともに真犯人を見つけ出す決意を固める悟。だが事件を解決してしまうと元の2006年には戻れなくなってしまう可能性が…?

 過去に戻って事件の結果を変える、という映画「バタフライエフェクト」を彷彿とさせるようなサスペンス漫画。2016年冬にアニメ・映画で映像化が決定しており、今後も引き続き話題に尽きない作品となりそう。しかしながら本作は7巻を前にしてそろそろ決着がつきそうな予感。最後までジェットコースターのようなスリリングな展開が続くのか

僕だけがいない街(1)<僕だけがいない街> (角川コミックス・エース)

僕だけがいない街(1)<僕だけがいない街> (角川コミックス・エース)

 

 

Ⅵ.総評

 最近漫画を紙媒体で買うことが少なくなりました。代わりに専らkindleにて電子書籍で買っています。暇つぶしに読もうかと思うとき、スマホやタブレットを開けばいつでも読める電子書籍は本当に便利です。しかも、角川系は定期的に電子書籍のセールをやってくれるのでお財布にも助かります。

 この電子書籍の波は、昔の名作漫画の発掘にも役立っています。「親なるもの 断崖」は単行本は既に絶版となり、ヤフオクではプレミアが着いた名作でありますが、電子書籍サイトでは定価よりも低い価格で購入することが出来ます。こうした絶版本を積極的に電子書籍化する取り組みは応援したいものがあります。

 また一方で、プロアマ問わずインターネット上で漫画公開を行い、そこから人気になる作品が増えてきています。「ワンパンマン」はその代表格ですが、「働かない2人」や「お前はまだグンマを知らない」等の小粒でもピリリとアクセントの利いた作品が出てきています。

 このように新旧の優秀な作品が、インターネットという情報媒体を持つことにより世に出てくるのは、正にインターネットの正しい使い方と言えるでしょう。今後もネットを活用した、素晴らしい作品が世に出てくることを期待しています。