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雨の日の大人たちは

「100食」「100本」「100冊」「100記事」をテーマに、ダウナーなアラサーが日記書いています。

【7/100冊】もつ鍋が食べれなくなる・・・「うなぎ鬼」

100冊 ★★★☆☆ オカルト ホラー 書籍(小説)

 本当に怖いのは「お化け」か「人間」か。

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 Ⅰ.あらすじ

 借金で首が回らなくなった勝は、強面を見込まれ、取り立て会社に身請けされる。社長の千脇は「殺しだけはさせない」と断言するが、どこか得体が知れない。ある日、勝は社長から黒牟という寂れた街の鰻の養殖場まで、60kg相当の荷を運べと指示される。中身は決して「知りたがるな、聞きたがるな」。つまり、それは一体―?忌まわしい疑念と恐怖。次第に勝の心は暴走を始め…。いまだかつてない暗黒の超弩級ホラー、登場。 (bookデータベースより)

 

Ⅱ.中盤までの盛り上がりが秀逸

 「うなぎ鬼」、タイトルで損をしているのか得をしているのか分かりませんが、目を引くものであることは変わりありません。ストーリーは主人公・勝が闇金業者・千脇のもとで働くところから始まります。借金の回収から始まり、徐々に仕事を任されるようになる勝。しかしながら仕事を進めていくうちに、徐々に危ない仕事に関わっていると感じるようになり―― お化けは一切出てきませんので、ホラーというよりはサスペンス色の強い作品になるでしょう。

 徐々に主人公が疑心暗鬼になっていくまでの描写が秀逸です。特に「もつ鍋」を食べるシーンが印象的。自分の勤める業者が秘密裏に死体の処理を行っているのではないかと疑う勝は、さびれた焼肉屋に連れていかれます。そこで「もつ鍋」を振舞われるのですが、勝以外誰一人として箸は着けません。食べ進めていくと、「ガリ」っと異物をかんだことに気づきます。吐きだしてみるとそれは―― その章は「俺は二度とこの上手いもつ鍋は食べない」で締めくくられます。

 

Ⅲ.後半の失速が残念

 中盤までの盛り上がりが上手かったせいか、後半の締めくくりが非常に残念です。妙に小奇麗にまとまっており、今までの疑心暗鬼が嘘のようです。訴えたいストーリー性は分かるのですが、別の描写(例えば主人公をもう一人の従業員・富田に変える)から描くなりしてもっと突っ込んでいってもよかったと思います。

 結局「うなぎ鬼」は誰を指し示す言葉だったのか分かりません。主人公の状態をそれとするには、あまりにも綺麗に終わらせすぎましたし、主人公を追いつめた●●を鬼とするにも少し疑問が残ります。今一「つきぬけてない」というのが印象です。それと逆に「つきぬけた」のが以前レビューを行った牛家ですね。

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Ⅳ.総評

 読みやすく、盛り上がりは申し分ないですが、あと一歩足りなかった「うなぎ鬼」。ですがamazonでは高評価ですので、合う人には合うかもしれません。漫画版も出ているので、そちらもどうぞ(若干ストーリーが違うようですが)

 

評価:★★★☆☆

うなぎ鬼 (角川ホラー文庫)

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うなぎ鬼 (1) (ヤングキングコミックス)

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