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雨の日の大人たちは

「100食」「100本」「100冊」「100記事」をテーマに、ダウナーなアラサーが日記書いています。

【4/100冊】洒落こわテイスト溢れるホラー小説「祝山」

100冊 書籍(小説) ★★★☆☆

 ホラーは昔から大好きで、主に映画とにちゃんねるの洒落こわスレを愛読していました。あまりホラー小説というジャンルに興味を持たなかったのは、洒落こわ自体が(宝玉混在ではありますが)非常によくできたストーリーが多かったからでしょう。

 そんな洒落こわテイストを漂わせるホラー小説「祝山」。

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 Ⅰ.山にまつわる怖い話

 小説家加門七海の実体験をモチーフにした作品ということからも、どことなく漂う洒落こわテイスト。ストーリーは小説家である鹿角南の元に、以前縁を切った級友から連絡が入ったことから始まります。肝試しに行った旧友を含めた4人組に降りかかる恐怖とは、そして鹿角の身にも危険が及ぶように――

 洒落こわ好きならきっと「おっ」と思うような内容と展開。しかしながら「あそこにお化けが!」みたいな展開はなく、背筋をぞくりとさせるプロの文章が洒落こわとは違う完成度の高さを感じさせます。途中から徐々におかしくなっていく登場人物が恐ろしく、果たして彼らは今現在最初に会った彼らと同一人物なのか疑心暗鬼に陥っていきます。寺生まれのTさんのような「破ぁ!」で全部解決してくれる人も出てきませんし、精々霊感をちょっと感じ取るレベルの主人公と若尾という女性が、恐怖におびえながらも立ち向かっていく姿は応援したくなるものがあります。

 

Ⅱ.総評
 とっつきやすく、手軽に読めるホラー小説です。長編と銘打っていますが250ページ弱と短く、文章も軽いためスラスラと読み進めることが出来ます。繰り返すようですが、洒落こわ好きなら親近感を持って読み進むことのできる内容でしょう。

 

評価:★★★☆☆

祝山 (光文社文庫)

祝山 (光文社文庫)