雨の日の大人たちは

「100食」「100本」「100冊」「100記事」をテーマに、ダウナーなアラサーが日記書いています。

【2/100本】これが本当に前田敦子?「イニシエーション・ラブ」

 日本の叙述トリック小説の中でも人気の高い作品「イニシエーション・ラブ」の映画化。最後5分の衝撃に貴方は騙されるのか?

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 Ⅰ.叙述トリックの映画化

 原作は2004年初版の乾くるみの「イニシエーションラブ」。

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 言わずもがなの叙述トリックの名作として名高く、乾くるみの代表作です。近年ではしゃべくり7で有田が紹介したことで有名となり、合計130万部を売り上げるヒット作となりました。大抵の場合「叙述トリックの映像化は不可能」と言われています。殺戮に至る病しかり、向日葵の咲かない夏しかり、文章だからこそ読者を騙せるのであり、映像化なんて出来ない、というのが定説です。

 そしてそんな叙述トリック作品を映画化したのがこの作品。

 

Ⅱ.ストーリーは上手くつないでいる

 時にコミカルに、時にシリアスに80年代の楽曲を挟みながら描き出すストーリーは、80年代メロドラマの雰囲気を漂わせつつ、見事に原作の味を出し切っています。勿論原作通り、ではいかないので改変もしているのですが全体感としてはきちんとまとまてっています。しかし映像化するとやっぱりトリックが丸分かりですね。原作知らずの初見でも普通に分かってしまうストーリーでしょう。

 まぁそこは仕方がありません。しかしそれ以上にこの原作をここまで映像化させた堤監督の采配を評価すべきでしょう。惜しむべきとすれば最後のオチの解説シーンが長い。もうちょっとコンパクトにまとめても良かったんじゃないかな。原作のラスト1行のインパクトと比べると、解説を挟むので「衝撃のラスト」のインパクトが弱まっていると感じます。

 

Ⅲ.これがあの前田敦子か?

 本作品のヒロインを務めるのが元AKB48の前田敦子。引退後は女優になりますと公言していましたね。そんな彼女の言葉に「アイドルが女優をやれるのか」「どうせ三文役者だろ」とネット上では多くの批判がありました。そして僕自身も「どうせアイドルだろ」とタカを括り、その判断は「クロユリ団地」での演技で「やっぱり」とした確信に変わりました。

 がどうしてこうして、男子三日会わずんば括目して見よと言いますが、女子三日会わずんばという奴でしょうか。本作品のキーパーソンであるマユを見事に好演しており、正直言ってハマリ役といって良いでしょう。本当に演技頑張っているんですね、ちょっと応援したくなってしまいました。side-Aとside-Bで目が違うんですよね、難しい役を本当に良く演じていると思います。今年度は他の邦画作品をあまり見ていないのですが、日本アカデミー賞主演女優賞には間違いなくエントリーされると思います。本年度のびっくりした女優さんナンバーワンです。

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Ⅳ.side-Aのたっくんに超共感

 凄く個人的な意見になるのですが・・・、大学入学時の僕とside-Aの野暮ったいたっくんが重なって凄く共感してしまいました。映像化すると尚更(腹が出ているところも含めて)です。

 あの頃の僕はモテる為に眼鏡からコンタクトに替え、髪も美容院で切るようになり、ダイエットをし、服もセレクトショップで買い、野暮ったい高校時代から一変しました。そして大学2年の頃彼女が出来て以降5年も付き合った末に別れたのですが、それはまた別の話。

 劇中、石丸のセリフに「元彼に私との関係はイニシエーションラブ、通過儀礼の愛だったのよ。子供から大人になる為に必要なものだった」というようなセリフがあります。僕にとって元カノとの関係はイニシエーションラブだったのでしょうか。そうだったのか、いや別れて2年もたつのに今更何考えてんだろう。

 ということで彼女のいないアラサー男子には色々と考えさせられる作品でした。因みにデートムービーとして見ると絶対に視聴後気まずくなる内容なので、リア充は是非とも二人で見てください。

 今週からレンタル開始してるので、お暇な方は是非ともTSUTAYAへGO。

 

評価:★★★★☆